吸収性材料と注意点 1. コラーゲン

吸収性材料と注意点 1. コラーゲン

形成外科医の征矢野進一(2006)は、ウシ由来コラーゲン製剤が30年以上にわたり臨床応用されてきた一方で、遅延型感作反応や壊死といった副作用も報告されていると述べている。

ウシコラーゲン製剤は有効性が高い一方で、遅延型感作反応や壊死などの副作用が報告されている。皮内テストで異常がなくても発赤や腫脹を起こす場合があり、眉間では壊死の危険がある。副作用を防ぐためには2回の皮内テストと十分な観察期間が必要で、異常時は注入を中止すべきである。また、ヒト由来製剤でも不純物による反応の可能性があるため慎重な対応が求められる。コラーゲンは自然な仕上がりが得られる有用な注入材だが、安全な使用には皮内テストと経過観察、丁寧な施術が重要である。

症例1:60歳女性。副作用なし

治療前

治療2週間後

症例2 43歳女性。副作用(紫外線による発赤)あり

治療前

治療後。日光過敏による発赤と腫脹が認められる

症例3 33歳女性。副作用(遅延アレルギー)あり

注入後の遅延型アレルギー反応

症例4 53歳男性。副作用(小壊死)あり

注入後、額に皮下出血と壊死がみられた。

症例5 38歳女性。副作用なし

高研アテロコラーゲン・インプラントで治療

治療2週間後。良好な結果

症例6 42歳女性。副作用(遅延アレルギー)あり

遅延型アレルギー反応を認めた。

症例7 50歳女性。副作用なし

鼻唇溝のしわにZyderm® Ⅱを注入

治療2週間後。良好な結果

症例8 33歳女性。副作用(遅延アレルギー)あり

鼻唇溝のしわにZyderm® Ⅱを注入

出典:征矢野進一(2006)「吸収性材料と注意点 1. コラーゲン」『日本美容外科学会雑誌(日美外報)』第28巻第4号、pp.167–173.

1952年(昭和27年)12月29日、長野県木曽福島町に生まれる。1967年(昭和42年)4月に長野県上田高等学校へ入学、高校在学中の1970年(昭和45年)8月から1971年(昭和46年)7月までアメリカ合衆国マサチューセッツ州ミルトン・アカデミー高校へ留学、同年7月に卒業した。1972年(昭和47年)3月に上田高等学校を卒業後、同年4月に東京大学理科三類へ進学。東京大学では医学を専攻し、1979年(昭和54年)3月に東京大学医学部医学科を卒業。

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