陥没乳頭
陥没乳頭
治療方法(施術内容・治療について)
- 陥没乳頭とは乳頭(乳首)が乳房の内側へ埋没し、陥没している状態のことをいいます。
- 乳首が凹んでいる。真ん中が窪んでいる。平坦な乳首なども陥没乳頭と診断されます。
- 原因は発育のアンバランスから、乳管(母乳の通る管)の長さが短く、乳頭の内側から乳管が引っ張られたような状態になっているために陥没した乳頭になるといわれています。
- また、組織の癒着によっても起きるといわれていますが、陥没乳頭のほとんどが先天異常で、そのうち9割は両側に発生するようです。
- 陥没乳頭は、刺激を与えることで乳頭が出てくる「仮性」と刺激や吸引をしても埋没したままの「真性」の2種類があります。
- 真性の陥没乳頭は授乳が困難ですが、仮性の陥没乳頭は授乳ができるケースもあります。
- 陥没乳頭はどちらのケースも埋没して凹んでいる部分に汚れが溜まりやすく、細菌が入ると乳腺炎を起こすことがあります。
- 手術の方法は陥没の程度によっても異なりますが、一番重要なのは手術後に授乳する事があるかどうかです。
- 授乳を控えている患者には乳管を切らない方法で手術を行いますが、真性の陥没乳頭の場合は乳管を切らないと乳頭を露出させる事が出来ない場合もあります。
【乳管を切らない方法】
- 乳管周囲を剥離し、皮膚を形成することで陥没した乳頭を露出させます。
- 乳頭周囲と皮下を剥離しZ型の切開を行うことで、乳頭が十分に露出した状態を形成し立体的に縫合します。
- 陥没した乳頭が露出したままの状態を維持するために、乳管と皮下組織が生着するまで乳頭を牽引して糸で固定します。
【乳管を切る方法】
- 乳頭の基底部に平行な切開を行い、陥没した乳頭が十分に露出するように瘢痕組織や必要があれば乳管を切り離していきます。
- 陥没した乳頭が十分に露出している事を確認できたら切開部分を縫合します。
効果
陥没乳頭の治療をするにあたっての最大のメリットは、見た目が良くなることです。また、乳頭を露出させることで授乳が可能になります。
乳頭が露出していると感染のリスクが減りますので、乳腺炎を起こすリスクを回避する事が出来ます。
乳腺炎は乳腺(母乳を作る器官)が炎症を起こす病気で、放置すると乳腺の正常な部分まで破壊され激しい痛みを伴います。
この様に陥没乳頭の手術は美容面だけではなく健康や機能面からも大きなメリットがあるといえます。
デメリット
陥没の程度が強くなるほど、乳頭が内側へ引っ張られる力が強いといえます。その場合は、まれに元に戻ってしまうことがあります。
程度の強い陥没乳頭ほど、乳頭を露出した形を作ることが難しいといえます。
乳管を切る方法で陥没乳頭の手術をする場合、一度切った乳管を繋げることはできませんので、手術後に授乳を行うことはできません。
基本情報
施術時間 | 60分 |
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麻酔・麻酔方法 | 局所麻酔 |
通院日 | 翌日 / 抜糸 / 経過観察 |
通院回数 | 3回 |
抜糸 | 1週間~10日後 |
入浴 | シャワー : 翌日(患部は濡らさないように) 入浴 : 抜糸後(医師の指示によります) |
洗顔・化粧 | 特に制限はありません |
ダウンタイム | まれに内出血が出る場合がありますが、10日くらいで黄色くなり2週間くらいで色は徐々に消えていきます縫合した部分には黒い糸がついています。 特に、乳頭を牽引した状態で固定した場合は抜糸まで患部を圧迫しないようにしてください。 手術後1~2週間くらいは腫れる場合があります。 |
保険適応 | 適応外 |
注意事項 | 患部に負担がかからないように、抜糸が済むまでブラジャーの使用は控えてください。 抜糸までは糸がついていますので、引っかけないように衣服の着脱の際は気を付けてください。 縫合した傷が擦れないようにガーゼなどで患部を保護してください。 傷口に血液が固まりかさぶた状になる事がありますが、自然に取れるまで無理に剥がさないでください。 手術後3日間くらいは締め付けの強い下着の着用は控えてください。 |
よくある質問
- 傷跡は目立ちますか?
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乳頭の部分は、元々シワシワしていて、一般的に誰でも肌の色より若干黒い色素になっています。白い切開線がしばらく見える場合がありますが、シワとも同化してしまうので通常傷跡はほとんどわからなくなります。
- 陥没乳頭の手術をしても授乳に問題はありませんか?
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仮性の陥没乳頭の手術を行う際には、母乳の通り道である乳管を傷つけないように細心の注意を払っていますので授乳に問題はありません。
しかし、真性の陥没乳頭の場合は乳管を切る事があります。その場合、授乳を行う事はできません。
また、陥没の程度が強い場合は手術後に元に戻ってしまい授乳ができないケースもあります。 - 運動はいつからできますか?
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手術後は安静にしていただき、抜糸が済むまでスポーツは控えてください。
- 陥没乳頭の手術中や手術後に、痛みはありますか?
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手術中は局所麻酔を行うので痛みはほとんど感じることなく手術をすることができます。術後も痛み止めを処方するのでご安心ください。
- 陥没乳頭手術の傷跡は残りますか?
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白い切開線がしばらく見える場合がありますが、シワと同化してしまうので傷跡はほとんど目立たないです。
- 陥没乳頭手術をした後に、症状が再発することはありますか?
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陥没の程度が強くなるほど、乳頭が内側へ引っ張られる力が強いといえます。その場合は、稀に元に戻ってしまうことがあります。
- 陥没乳頭手術後、不感症になる心配はないでしょうか?
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切除縫合した部分が、時的に感覚が鈍くなることがありますが、傷の修復と共に感覚は戻っていきますのでご安心ください。
- 陥没乳頭手術後に再発を予防する方法はありますか?
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手術直後麻酔が効いた状態の時に乳頭を糸で牽引した状態で固定しておくことで再発予防になります。抜糸までは患部を圧迫しないようにしてください。
- 乳首がへこんでいます。陥没乳頭手術で普通の女性のような乳首にできますか?
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通常手術で陥没した乳頭は改善することができます。
ただ、陥没の程度が強くなるほど乳頭を露出した形を作ることが難しくなります。一度診察にお越しいただきご相談ください。