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「電車の窓ガラスに映った自分の顔がなんだか年を取ったように見えた」「化粧をしていても、どこか疲れて見える」「実年齢よりも老けて見える」「いつも疲れているの?と聞かれる」ことはありませんか?
その理由は「目の下のクマ」「目の下のくぼみ」と関係があるかもしれません。目元は人の印象に大きく影響する部分です。目の下にくぼみが生じて影ができると、顔が疲れて見えたり、疲れて見えたりする原因になります。
目の下のクマは様々な要因によって生じます。疲れや睡眠不足、栄養不足、ストレス、ホルモンバランスの乱れによる血行不良が原因の青クマや、紫外線や乾燥による刺激が原因の茶クマがあります。加齢に伴ってコラーゲンやエラスチンが減少すると、目の下の皮膚がたるむと影ができて黒くみえる「黒クマ」ができます。また、眼球を支える靭帯がゆるんで目の下にある眼窩脂肪が押し出されて目の下が膨らむと、その下の部分に影ができてくぼんで見えるようになります。
この皮膚のたるみや眼窩脂肪の減少が、目の下のくぼみを目立たせたり、クマとして見える影を作り出したりします。
目の下のくぼみの原因は老化だけでなく、長時間のパソコンやスマホの使用が原因になる場合があります。パソコンやスマホ、ゲーム画面などを長時間見ていると瞬きが少なくなります。眼精疲労によって目の周りの血行が悪くなると眼輪筋が衰えるようになり、眼窩脂肪が前に押し出されてるようになります。
目の下にできるクマは、年齢や生活習慣、体質などさまざまな要因が重なってあらわれるもので、40代になると、目の下のクマが目立ち始める方が増えてきます。若い頃には気にならなかった目元の「影」や「うすい色味」が、突然気になるようになったり、疲れて見られることが増えたりします。
目の下のクマには「青クマ」「茶クマ」「黒クマ」の3種類があり、それぞれに異なる原因があります。
青クマとは、目の下の皮膚が薄く、毛細血管が透けて見える状態で、青紫色に見えるクマのことです。目のまわりの皮膚はとても薄く、頬などに比べて約3分の1ほどの厚みしかありません。
そのため、スマートフォンやパソコンを長時間の使用による目の酷使や寝不足や冷え、疲労、ストレス、目の酷使などが原因で、血行不良が起きるとクマが目立ってきてしまうことがあります。青クマは、血流がうまく循環していない状態も原因のひとつとされています。静脈は酸素や栄養を運ぶだけでなく、体に不要となった老廃物を回収して排出する役割も担っています。静脈の流れが滞ってしまうと、老廃物が体内にとどまりやすくなり、ターンオーバーも乱れるようになると、血行不良が慢性化し、青クマが目立つようになってきます。
茶クマは、紫外線や摩擦によってメラニン色素の沈着によって生じる目の下が茶色っぽく見えるクマです。
目元の皮膚は非常に薄くてデリケートなため、ちょっとした摩擦や刺激でも色素沈着が起こりやすいのが特徴です。スキンケアの習慣やアイメイクのクレンジング時や、目をこするクセなどが積み重なり、メラニンが生成され、色素が肌に残りやすくなります。また、アレルギーや乾燥によるかゆみで目元をゴシゴシと触る習慣があると、色素沈着が進行しやすくなります。加齢によって肌のターンオーバーが乱れやすくなると、本来であれば自然に排出されるはずのメラニンが肌の中に残ってしまい、色素沈着が目立ちやすくなります。いったんできた色素沈着がなかなか消えにくいのも特徴です。
黒クマは、目の下のたるみやくぼみによって影が暗く見えることで黒く見える状態です。影が原因でできるクマのため「影クマ」とも呼ばれています。目の下の眼窩脂肪が加齢によって前に押し出されて、光の当たり方によって影ができ、黒っぽく見えるのが特徴です。
眼球を守るクッションの役割をしている眼窩脂肪は、若いときには周囲の皮膚や筋肉によってしっかりと支えられていて目立ちません。しかし、年齢とともにその支えが弱くなり、皮膚の弾力やハリの低下も起こると、脂肪がせり出すような形でふくらみが目立つようになります。このふくらみによって、その下に影ができ、黒クマとして見えてしまうのです。
目の下がふくらんでいるのではなく、逆に凹んでしまって影ができ、その影が黒く見えることで「黒クマ」が目立つことがあります。年齢を重ねることで顔全体の皮膚がたるみ、眼球を支える筋肉が衰えてきます。さらに、肌のハリを支えている皮下脂肪やコラーゲン、エラスチンといった成分が減少してくると、目の下にくぼみが目立って、黒クマが生じるようになります。痩せている方や皮下脂肪が少ない体質の方に多く見られます。
青クマ、茶クマ、黒クマが複合的にあらわれるケースも少なくありません。たとえば、たるみによる影(黒クマ)と血行不良(青クマ)が重なったり、摩擦や紫外線による色素沈着(茶クマ)が混在するような状態です。
「クマがある=ひとつの原因」と単純には言えないため、ご自分のクマのタイプを見極めたうえで、適切な対策が必要になります。
40代はホルモンバランスの変化が起こる年代でもあり、肌の水分保持力やコラーゲン量が減少しやすくなります。ホルモンバランスの変化が乾燥を招き、皮膚の厚みやハリを低下させることで、クマの定着を後押ししてしまうこともあります。睡眠の質の低下や栄養バランスの乱れ、スマートフォンやパソコンの使用時間が長くなることも、目元への負担となってクマの原因になってきます。
目の下のクマ、くぼみを自分で治す方法としては、十分な睡眠を取ることやバランスの良い食事、適度な運動などを心がけることが挙げられます。また、目の下のマッサージを行うことで血行を促進し、くぼみやクマの改善につながることがあります。
茶クマは色素沈着によって生じるため、美白ケアが大事です。また、目の周りの皮膚は汗腺や皮脂腺が少なく、水分保持が難しいため、乾燥しやすい部位でもあります。
茶クマは、コンシーラーなどで一時的に隠すことはできますが、目の下のたるみや細かなシワがあると、かえってメイクがシワに入り込んでしまい、クマを強調してしまうこともあります。丁寧なスキンケアでしっかりと保湿を行うことと、摩擦を減らす習慣の見直しが大事です。高保湿の製品を使用して肌全体に潤いを与えるようにしましょう。また、目元専用の美容液やクリームで目元をしっかりと保湿もおススメです。
紫外線により肌がダメージを受けると光老化によりたるみができやすくなります。目の下のくぼみ、クマがひどくなってくる前に、日焼け止めなどで紫外線ケアをしっかりと行って肌のたるみを予防するようにしましょう。
目元専用のクリームを使って、摩擦を避けながら優しくマッサージを行いましょう。こめかみを優しく円を描くようにマッサージしたり、おでこをマッサージすることで、目周りの筋肉の緊張を和らげ、リラックスさせることが可能です。またマッサージは目元周辺の老廃物を排出してむくみを解消する効果が期待できます。
アイマスクや蒸しタオルで目元を温めて、凝りをほぐして血流を良くすることもお勧めです。
目の下のクマは、それぞれのクマの原因に合わせて改善方法が重要です。セルフケアでだけで改善する事は難しい目の下のくぼみやクマは美容クリニックで相談することをお勧めします。
ヒアルロン酸は、私たちの肌に潤いと弾力を与える重要な成分です。20代前半に最も多くあり、40歳を過ぎるとその量が急速に減少します。50歳で約45%、60歳で約25%にまで減少すると言われています。ヒアルロン酸は、わずか1グラムで約6リットルの水を保持できると言われており、肌の乾燥を防ぎ、潤いとハリを保持する役割があります。
特に、目の下の黒クマやくぼみにヒアルロン酸を注入することで、皮膚を内側から持ち上げてボリュームを出して、凹みを目立たなくし、若々しい印象を取り戻すことができます。ヒアルロン酸注入は疲れて見えたり、実年齢よりも老けて見える目の下のくぼみ、クマを改善する効果が期待できます。
ヒアルロン酸を目の下に注入する治療にはデメリットやリスクも伴います。
注入量が過剰であったり、適切な場所に注入されなかったりすると、「しこりができる」「膨らみ過ぎる」「凸凹になる」「注入したヒアルロン酸が透けて青く見える(チンダル現象)」などの失敗が生じる可能性があります。
このような失敗を避けるためには、目の下へのヒアルロン酸注射を検討する時はヒアルロン酸と注入技術に精通した医師に相談することが重要です。治療を受ける前に、医師の実績や症例をしっかり確認しましょう。カウンセリングの際には、ご自身の悩みをしっかり伝えて、治療の方法やメリットやリスクについて医師からの丁寧な説明を受けましょう。
ヒアルロン酸治療にはいくつかの副作用があります。ヒアルロン注入直後には腫れや膨らみ、凸凹、内出血が生じることがあります。ヒアルロン酸が不自然に膨らみ過ぎたと思っても、一時的に腫れている場合もあります。個人差がありますが、症状によって数日~2週間程度で目立たなくなってきます。特に目の下の皮膚は薄いため内出血が起こる可能性がありますが、メイクでカバーできる程度で1~2週間で改善します。
これらの症状は一時的なものなので過度に心配する必要はありません。ただし、不自然な膨らみや凸凹が気になる場合は、医師に相談することをお勧めします。
目の下のクマ、くぼみを治す方法は一つではありません。当院ではヒアルロン酸注入以外の切らない治療ではコラーゲン注入をお勧めします。また、下瞼脂肪除去、目の下の脂肪注入、下瞼たるみ取りなどもあります。治療法を選ぶ際には、医師の実績や技術力を確認し、治療費用やリスクを十分に理解した上で、最適な方法を選択しましょう。
当院では経験豊かな院長が、それぞれの患者様に対して丁寧なカウンセリングを基に、それぞれの症状に合わせた最適の治療プランをご提案することに努めています。
1952年(昭和27年)12月29日、長野県木曽福島町に生まれる。1967年(昭和42年)4月に長野県上田高等学校へ入学、高校在学中の1970年(昭和45年)8月から1971年(昭和46年)7月までアメリカ合衆国マサチューセッツ州ミルトン・アカデミー高校へ留学、同年7月に卒業した。1972年(昭和47年)3月に上田高等学校を卒業後、同年4月に東京大学理科三類へ進学。東京大学では医学を専攻し、1979年(昭和54年)3月に東京大学医学部医学科を卒業。