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ヒアルロン酸は、注入することでしわやたるみの改善や涙袋を作る、鼻を高くする、胸を大きくするなど様々なお悩みを改善できる人気の美容治療です。ヒアルロン酸注入は、ほとんどの場合、ダウンタイムや副作用が少ない施術ですが、トラブルがないわけでありません。今回はヒアルロン酸注入後に控えた方が良いこと、そして効果を長持ちさせるために避けるべき行動など、ヒアルロン酸注入後の注意事項について解説します。
ヒアルロン酸はもともと私たちの皮膚や関節、目などに存在している成分で、水分を保持する力に優れているのが特徴です。体内のヒアルロン酸は年齢とともに減少し、肌のハリや潤いが失われ、シワやたるみが目立つようになります。
美容医療では、このヒアルロン酸を注入して補うことで、失われたハリやボリュームを取り戻し、若々しい印象に導くことを目的としています。目の下やほうれい線、唇、鼻筋などへの注入は、即効性のある施術として人気があります。
注入後すぐに効果を実感しやすい反面、ヒアルロン酸は徐々に体内に吸収されていくため、効果の持続期間はおおよそ半年から1年程度です。使用する製剤の種類や注入部位、個人の体質などによって持続期間は変わりますが、繰り返し施術を受けることで自然な仕上がりを長く保つことができます。
ヒアルロン酸は体内にもともと存在する成分であるため安全性があると言われていますが、注入方法や医師の技術によってはトラブルのリスクが生じることもあります。そのため、ヒアルロン酸注入を受ける前に特徴や医師の技術力などを理解しておくことが大切です。
ヒアルロン酸注入はほとんどダウンタイムがありませんが、体質や施術内容によっては、副作用が起こる場合があります。
注入直後は注入部位に筋肉痛のような痛みを感じることがありますが、これは一時的なもので数時間~数日で治まります。
当院では、注入時に表面麻酔 or神経ブロック麻酔を使用するので、痛みを感じることはありません。
注射針によって細い血管が切れてしまうと、稀に内出血が起こり紫色のアザになることがありますが、2週間ほどで徐々に消えていきます。皮膚が薄い部位や毛細血管が多い部位は、内出血が起こりやすい傾向にあるため注意が必要です。施術後の2~3日間は、注入部をタオルや氷で冷やすと腫れや内出血を抑えられます。
ヒアルロン酸注入後、唇、目の上、額などの部位で一時的な腫れが生じることがあります。この腫れはだいたい数日から1週間ほどで収まります。
施術直後から注入箇所を触れると皮膚が硬く感じられることもありますが、1週間ほどでヒアルロン酸が馴染むと自然と目立たなくなり、皮膚も元の柔らかさになります。
ヒアルロン酸注入後は長時間の入浴、飲酒、激しい運動、サウナなどを控えましょう。代謝や血行が活発になると、腫れやむくみ、内出血が起こりやすくいなります。また、マッサージやエステも避けた方が良いでしょう。
飲酒は注意が必要です。注入後の24時間はアルコールの摂取を控えることが重要です。アルコールは血行を促進させ、腫れや内出血のリスクを高める可能性があります。ヒアルロン酸の効果を長持ちさせるためには血行を良くすることが大切ですが、施術直後の飲酒は逆効果となることがあります。
施術後の数日間は激しい運動を避けましょう。血行が良くなると腫れや内出血、赤味が起こる可能性があります。当日の激しい運動や長風呂、サウナを控えることで、腫れや内出血が悪化するリスクが軽減できます。
注入箇所に過度な摩擦やマッサージをしないようにしましょう。注入部位を強くこすったり、マッサージを行ったりすると吸収が早まることがあります。注入後のマッサージは数日間控えたほうが良いでしょう。また強い力で押すとヒアルロン酸が移動し、皮膚表面に凹凸が出て、不自然な結果を引き起こす可能性があります。
ヒアルロン酸注入後は、直射日光や紫外線から肌を守るために帽子や日焼け止めを使用し、日焼けを最小限に抑えましょう。
ヒアルロン酸は皮膚との親和性が高いため、施術後しばらくは水分を吸収して、部位が腫れやむくみを起こすことがあります。このため、施術前にイメージしていたよりも膨らんだ印象を受けて失敗したと感じることもあるかもしれません。しかし、施術後の腫れは通常、数日から1週間ほどで自然に治まります。ヒアルロン酸は肌になじむのに時間がかかるため、焦らずに落ち着いて様子を見ましょう。
もし1週間以上経っても腫れが引かない、違和感が起きたと思う場合は、担当の医師に相談しましょう。
ヒアルロン酸は個人差がありますが、6〜12ヶ月で体内へと吸収されて消失すると言われています。ヒアルロン酸注入の効果を長く持続期間するためにいくつか方法があります。
ヒアルロン酸が早く減少する原因の一つに、栄養不足や睡眠不足など、生活習慣が乱れるとヒアルロン酸の体内への吸収が低下することがあります。体内で生成されるヒアルロン酸が減少すると、注入したヒアルロン酸で補うようになります。
バランスの良い食生活でビタミンCやE、タンパク質を意識的に摂ることで、肌の回復力をサポートできます。アルコールや加工食品は代謝に悪影響を与えるため、控えるようにしましょう。
十分な睡眠を取り、ストレスを溜めないこともヒアルロン酸の持続につながります。寝不足やストレスは肌のターンオーバーを乱し、効果を感じにくくする要因となるため、しっかり睡眠をとるように心がけましょう。
ヒアルロン酸の施術後も肌を乾燥させないように、保湿力の高いクリームや美容液を使い、肌をしっかりと保湿しましょう。十分な保湿は、腫れや赤みを抑え、肌のバリア機能の回復やヒアルロン酸の効果を長期間維持することができます。
ヒアルロン酸注射で使用される薬剤にはさまざまな種類や品質があります。治療は自費診療のため、料金設定はクリニックごとに大きく異なります。中にはリーズナブルな価格を打ち出しているところもありますが、極端に安い場合は注意が必要です。品質が保証されていない薬剤が使われていたり、医師の経験や技術が不足していると、効果の持続期間が短くなったり、希望していた仕上がりにならなかったりするリスクがあります。
クリニックを選ぶときは料金だけで判断するのではなく、使用される薬剤の種類や品質、さらに担当する医師の経験や専門知識についてもきちんと確認することが大切です。
ヒアルロン酸注入の仕上がりの美しさや持続時間の長さは、施術を行う医師の技術によって変わってきます。適切な注入方法や注入量でない場合、効果の持続性や仕上がりにばらつきが生じて、トラブルのリスクも高くなります。
ご自分の悩みや症状、ご希望に合ったヒアルロン酸注入を受けるためには、クリニックのホームページで、医師の実績や経歴を確認しましょう。
またカウンセリングでは、ご自分の希望をしっかり聞いて提案してくれるか、薬剤の知識や施術の知識が豊富で丁寧に説明してくれるかも確認しましょう。
ヒアルロン酸注入の効果は、初めて施術を受ける方の場合は比較的早くヒアルロン酸が吸収されるため、効果が持続しにくい傾向があります。一方、継続して施術を受けている方は、繰り返し注入しているためヒアルロン酸の周りにコラーゲンの膜ができ、体内への吸収を抑制するので効果を長持ちさせることができます。
適切な期間を開けて継続的に治療することで効果を長持ちさせることが可能になります。
ほうれい線は、加齢による皮膚や脂肪の下垂、コラーゲンやエラスチンの減少などが原因で深くなってきます。ヒアルロン酸注入を行うと、シワが浅くなり若々しい印象に近づける効果が期待できます。ただし、ほうれい線は顔の動きや表情の影響を強く受ける部分でもあるため、注入量が多すぎると不自然な膨らみや左右差が出ることがあります。
目の下は皮膚が薄いため、ヒアルロン酸注入後は腫れや内出血が出やすい部位です。施術直後に腫れや内出血が出た場合は、タオルや氷で冷却ケアを行い、強くこすらないようにしましょう。チンダル現象(青白く透けて見える状態)が出やすいため、注入技術力のしっかりした医師のもとで行うことが望ましいです。
涙袋は目元の印象を柔らかくし、可愛らしさを強調する人気の部位です。涙袋はわずかな注入で印象が大きく変わるため、過剰に入れると「チンダル現象(青く透ける)」や不自然に見えるリスクがあります。
唇は摩擦や刺激を受けやすい部位で、施術直後は腫れやすいです。熱い飲み物や香辛料は炎症を悪化させる恐れがあるため避けて、清潔を保つことが重要です。歯磨きの際も強い刺激を与えないように注意しましょう。
鼻や額は血管が複雑に走行しているため、誤って血管に入ると血流障害のリスクが高い部位です。皮膚の色が急に白くなったり、強い痛みが出た場合はすぐにクリニックへ相談するようにしましょう。
こめかみは加齢とともに痩せてへこみが目立ちやすくなる部分です。ヒアルロン酸を注入することで輪郭が滑らかになり、若々しい印象に近づけます。ただし、血管が多く通っているため、内出血や血管塞栓のリスクがあります。
失敗すると凹凸になる可能性があるため、経験と実績のしっかりした医師に施術の施術を受けることが大切です。
首のシワは年齢サインが出やすい部位です。首は日常的に動きが多く、皮膚も薄いためヒアルロン酸が広がりやすい特徴があります。仕上がりが不自然にならないよう、細かく少量ずつ注入する技術が求められます。施術後は過度なストレッチを避け、皮膚への負担を減らすことがポイントです。
目尻は笑ったときの表情ジワが出やすい部位です。笑ったときに出やすい目尻のシワには、浅いシワにはヒアルロン酸がお勧めです。ただし目元の皮膚は薄いため、ベビーコラーゲンやボトックス注射と組み合わせるケースもあり、仕上がりの自然さを重視する必要があります。
頬は、加齢による脂肪の下垂や皮膚の弾力低下が原因でたるみやすい部位です。頬のボリュームロスによるたるみには、ヒアルロン酸をリフトアップ効果が出る位置に注入する方法がお勧めです。ヒアルロン酸注入で頬のたるみの軽減やリフトアップ効果が期待できますが、入れすぎると不自然に見える場合があります。
ヒアルロン酸注入は、技術の足りない医師の治療や注入量を誤ったりすると、思ったような効果が得られないケースがあります。ヒアルロン酸注入の失敗には、仕上がりが左右非対称になる、表情が不自然になる、注入した後にしこりができる、凸凹になる、仕上がりが気に入らない、違和感が出るなどことがあります。 失敗したと思ったヒアルロン酸は時間が経てば体内に吸収されますが、ヒアルロン酸分解注射(ヒアルロニダーゼ)でヒアルロン酸を溶かすことも可能です。
ヒアルロン酸の効果を長持ちさせるには、毎日のスキンケアと生活習慣の見直しが大切です。施術後の過ごし方を間違えると効果が半減したり、トラブルを招いたりすることがあります。
入浴・飲酒・激しい運動など、体温を上げる行為を控えること、マッサージやフェイシャルエステなどで摩擦を避けること、紫外線から皮膚を守ることといった基本的な注意を守るようにしましょう。保湿や栄養、睡眠など日常生活での工夫がヒアルロン酸を長持ちさせるカギになります。
ヒアルロン酸注入後は、医師の指示に従うことで理想的な仕上がりを実現できます。
ヒアルロン酸を注入する場合は、信頼できる医師やクリニックを選び、事前に十分なカウンセリングを受けて、症状やお悩みについてしっかり医師と相談することが重要です。
ヒアルロン酸注入後は洗顔や適度な入浴は通常通り行っていただいて問題ありませんが、長時間の入浴、飲酒、激しい運動、サウナなどを控えましょう。代謝や血行が活発になると、腫れやむくみ、内出血が起こりやすくいなります。また、顔へのマッサージやエステも避けた方が良いでしょう。
当日からお化粧も可能ですが、注入部位への日焼け止め、リキッドファンデーション、コンシーラーの使用は3時間程お控えください。
ヒアルロン酸を施術直後に注入部位を触ってしまうと、ヒアルロン酸と肌がうまく馴染まず、ヒアルロン酸の形状が変わったり、位置がずれたりすることがあります。施術後の数日間は注入部位を触らないように心がけましょう。 1週間ほどで自然と馴染むようになります。
ヒアルロン酸を注入した直後は、腫れや赤みが生じやすいので保冷剤やアイスノンなどで、冷やすのがよいでしょう。冷やすことで、血管が収縮して腫れを抑え、内出血のリスクも軽減できます
1952年(昭和27年)12月29日、長野県木曽福島町に生まれる。1967年(昭和42年)4月に長野県上田高等学校へ入学、高校在学中の1970年(昭和45年)8月から1971年(昭和46年)7月までアメリカ合衆国マサチューセッツ州ミルトン・アカデミー高校へ留学、同年7月に卒業した。1972年(昭和47年)3月に上田高等学校を卒業後、同年4月に東京大学理科三類へ進学。東京大学では医学を専攻し、1979年(昭和54年)3月に東京大学医学部医学科を卒業。